初心者5更新: 2026-03-11

キャッチ&リリースの正しいやり方

キャッチ&リリースマナーバーブレスフック初心者資源保護

キャッチ&リリースの正しいやり方

釣った魚を食べるのも釣りの楽しみだが、「持ち帰らない」という選択もある。サイズが小さい魚、産卵期の魚、食べきれない量の魚——リリースする場面は意外と多い。

しかし、やり方を間違えるとリリースした魚は死んでしまう。 水面に戻したから大丈夫、ではない。魚が生き延びられるリリースには、ちょっとしたコツと配慮が必要だ。

なぜ正しいリリースが重要なのか

キャッチ&リリースの目的は水産資源の保全だ。特に以下の場面では、リリースが釣り場の未来を左右する。

  • 小型魚(成長前の個体)を戻すことで、繁殖機会を守る
  • 産卵期の親魚を戻すことで、次世代の個体数を維持する
  • 管理釣り場やリリース推奨エリアでのルール遵守

ただし、雑にリリースされた魚の生存率は想像以上に低い。研究によっては、不適切なリリースでの死亡率が**20〜40%**に達するという報告もある。せっかくリリースするなら、魚が生きて泳いでいけるようにしよう。

バーブレスフックを使う

リリース前提の釣りで最も効果的なのがバーブレスフック(カエシなしの針)だ。

バーブレスのメリット

  • フックを外す時間が大幅に短縮 — 魚体へのダメージが最小限
  • 魚の口への損傷が少ない — 貫通・抜去がスムーズ
  • 自分の安全にもつながる — 指や衣服に刺さっても抜きやすい

TIP

バーブレスフックが手に入らない場合は、ペンチでカエシ(バーブ)を潰すだけでOK。完全に平らにならなくても、潰すだけで効果がある。

「バーブレスだとバレやすい」は本当か

確かにバレる確率はわずかに上がる。しかし、テンションを一定に保つファイト技術があれば大きな差にはならない。むしろ「バーブレスでもバラさない」という技術的チャレンジとして楽しむ釣り人も多い。

ウェットハンドで魚に触れる

魚の体表には粘膜(ぬめり)がある。この粘膜は細菌感染や浸透圧調整を防ぐバリアの役割を果たしている。

WARNING

乾いた手やタオルで魚を掴むと、粘膜が剥がれて感染症のリスクが一気に高まる。リリースしても数日後に死んでしまうことがある。

正しい持ち方

  1. 手を水で十分に濡らしてから触る
  2. 魚を強く握らない(内臓を圧迫する)
  3. エラには絶対に指を入れない(エラは出血しやすく致命傷になる)
  4. 可能であれば水中で針を外す
  5. フィッシュグリップを使う場合は、下顎だけを軽く挟む
やってよいことやってはいけないこと
濡れた手で軽く支える乾いた手やタオルで握る
水中でフックを外す地面に置いて踏みつけて外す
フィッシュグリップで下顎を挟むエラや目に指を入れる
ランディングネットで掬う岸に引きずり上げる

リリースの正しい手順

針を外したら、すぐにポイと投げ返すのはNGだ。正しい手順でリリースしよう。

ステップ1:できるだけ早く取り込む

長時間のファイトは魚の体力を極限まで消耗させる。ドラグ設定を適切にして、必要以上に時間をかけないことが大切だ。

ステップ2:水中または水面近くで針を外す

魚を空気中に出す時間は最小限にする。目安は30秒以内。写真を撮る場合も、カメラを構えてから魚を持ち上げ、撮影後すぐに水に戻す。

ステップ3:魚の回復を待つ

水面に戻した魚がすぐに泳ぎ出さない場合は、回復を手助けする。

  • 魚の腹部を下にして水中で軽く支える
  • 頭を流れの上流に向ける(淡水の場合)
  • 前後にゆっくり動かして、エラに水を通す
  • 魚が自分から泳ぎ出すまで待つ

WARNING

魚が横倒しになったまま浮いている場合は、まだ回復していない。焦らずに支え続けよう。

ステップ4:深く飲み込まれた場合

針を喉の奥まで飲み込まれてしまった場合、無理に外すと致命的なダメージを与える。

  • ラインを切って針を残す方が生存率が高い場合がある
  • 針が錆びて自然に外れることが多い
  • プライヤー(ペンチ)でどうしても届かない場合は、無理をしない

リリースに適したギア

リリース前提の釣りでは、以下のギアがあると便利だ。

  • バーブレスフック — または既存フックのカエシを潰す
  • ラバーランディングネット — ナイロンネットより粘膜へのダメージが少ない
  • フィッシュグリップ — 魚に直接触れる時間を減らせる
  • プライヤー — 素早いフック外しに必須
  • 活かしバケツ(バッカン) — 針外しに時間がかかる場合、一時的に水中保管できる

TIP

ランディングネットは「ラバーコーティング」のものを選ぼう。通常のナイロンネットは網目に粘膜が絡みついてダメージが大きい。

リリースすべきでない場合

全ての魚をリリースすることが正しいわけではない。以下の場合は、持ち帰って食べる方が資源の無駄にならない。

  • エラから大量に出血している魚
  • 深く飲み込まれて内臓を傷つけてしまった魚
  • 明らかに泳ぎ出せない状態の魚
  • 外来種(ブルーギルなど、地域によってはリリース禁止)

特に外来種のリリース禁止は条例で定められている地域もある。滋賀県の琵琶湖ではブラックバス・ブルーギルのリリースが禁止されており、違反すると罰則の対象になる。

まとめ

キャッチ&リリースは「戻せばOK」という単純な行為ではない。魚を生かして返すには、技術と配慮が必要だ。

  • バーブレスフックでダメージを最小化する
  • 濡れた手で触り、粘膜を守る
  • 空気中に出す時間を30秒以内にする
  • 魚が自力で泳ぎ出すまで回復を待つ
  • 助からない魚は持ち帰って美味しくいただく

魚を大切に扱うことは、釣り場の未来を守ること。 リリースする一匹一匹が、次の釣りにつながっている。

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