クリンチノット - シンプルで速い定番ノット
クリンチノット - シンプルで速い定番ノット
クリンチノット(Clinch Knot)は、ルアーやサルカンとラインを結ぶ最もベーシックなノットのひとつです。手順が少なく、慣れれば20秒ほどで結べるスピードが魅力。結束強度は約70〜80%で、ライトゲームやちょい投げ釣りなど、大物を想定しない場面で活躍します。
さらに強度を上げたい場合は、アイにラインを2回通す「ダブルクリンチノット(インプルーブドクリンチノット)」がおすすめ。ひと手間加えるだけで結束強度が80〜90%まで向上します。本記事では両方の結び方を解説します。
クリンチノットの結び方
Step by Step
ラインをアイに通す
ルアーやサルカンのアイにラインの先端を通します。通す長さは10〜15cm程度。ユニノットほど長く取る必要はありません。
本線にタグエンドを巻きつける
アイに通したタグエンド(先端側)を、本線に巻きつけます。巻く方向はどちらでも構いませんが、一定方向に巻くことが重要です。巻きつけ回数は4〜6回。細いラインほど回数を多く、太いラインほど少なくします。ナイロン3号なら5回が標準的です。
アイの近くにできた輪にタグエンドを通す
巻きつけが終わったら、アイのすぐ上(ラインがアイに入る部分の近く)にできている小さな輪にタグエンドを通します。この輪はアイと最初の巻きつけの間に自然にできています。タグエンドを下から上へ通すのが一般的です。
ラインを湿らせる
結び目の周辺を口で湿らせるか、水をつけます。クリンチノットは締め込み時にラインがねじれながら収縮するため、摩擦熱が発生しやすいノットです。この工程を省くと結束強度が著しく低下します。
ゆっくり締め込む
本線をゆっくりと引きながら、タグエンドも軽く押さえて結び目を締めます。巻きつけ部分が整列しながらアイに向かって収縮していくのを確認してください。一気に引くと巻きつけが不均一になり、強度が落ちます。
余分なラインをカット
タグエンドの余りを結び目から2〜3mm残してカットして完成です。
ダブルクリンチノットへのアップグレード
通常のクリンチノットをダブルクリンチノット(インプルーブドクリンチノット)に変更するのは簡単です。
Step by Step
アイにラインを2回通す
通常のクリンチノットではアイに1回通すところを、同じ方向に2回通します。これによりアイとの接触面積が増え、すっぽ抜けにくくなります。
以降は通常のクリンチノットと同じ
本線への巻きつけ(4〜5回)、輪へのタグエンド通し、湿らせてからの締め込み、カットの手順は同じです。アイを2回通している分、結び目がやや大きくなりますが、強度は確実に向上します。
TIP
ダブルクリンチノットはアイの穴が小さいルアーやスナップでは、ラインを2回通すのが困難な場合があります。その場合は通常のクリンチノットか、別のノット(ユニノットなど)を選びましょう。
コツ・よくある失敗
TIP
クリンチノットは「とにかく速く結べる」のが最大の武器です。ルアーチェンジが多い釣り(バス釣り、アジング、メバリングなど)では、この速さが釣果に直結します。素早く結ぶために、手順を体に染み込ませるまで自宅で繰り返し練習しましょう。
WARNING
クリンチノットの弱点は「すっぽ抜け」です。特にPEラインでは表面が滑りやすく、巻きつけが緩みやすいため、クリンチノットは推奨しません。PEラインには直結ではなくリーダーを結んだ上で、リーダー側でクリンチノットを使ってください。
WARNING
ナイロンライン4号(16lb)以上の太いラインでは、巻きつけ部分が硬くなり締め込みが難しくなります。太糸にはパロマーノットの方が向いています。
よくある失敗パターン
- アイ近くの輪を見失う:巻きつけに集中するあまり、アイの近くにできた輪をつぶしてしまうことがあります。巻きつけ中もアイ付近を指で押さえておきましょう
- 巻きつけがクロスする:巻きつけが交差すると、締め込み時にラインが噛み合い、強度が落ちます。一方向に整然と巻いてください
- 締め込みすぎ:ナイロンラインは締めすぎると結び目の部分で切れることがあります。「しっかり」と「限界まで」は違います
使い分けガイド
| ノット | 結束強度 | 結び速度 | 太糸対応 | PEライン直結 |
|---|---|---|---|---|
| クリンチノット | 70〜80% | 最速(20秒) | 3号まで | 非推奨 |
| ダブルクリンチノット | 80〜90% | 速い(30秒) | 3号まで | 非推奨 |
| ユニノット | 75〜85% | 普通(30秒) | 全号数 | 使用可 |
| パロマーノット | 85〜95% | 速い(20秒) | 太糸得意 | 非推奨 |
クリンチノットはスピード重視の場面で選ぶノットです。堤防でのちょい投げ、ライトゲームでのルアーチェンジなど、手返しの良さが求められるシチュエーションで真価を発揮します。
ただし、結束強度は他のノットにやや劣るため、大物狙いやラインの限界に近い負荷がかかる釣りでは、ユニノットやパロマーノットを選ぶ方が安心です。「小物釣りはクリンチノット、大物釣りはユニノットかパロマーノット」と覚えておくとよいでしょう。
よく使うノットをタックルごとにメモしておくと便利です
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